
買ったときはふかふかだったタオルが、洗ううちに硬くなる。よくあることですが、実は繊維が傷んだからとは限りません。原因の多くは、洗い方と干し方にあります。
そして原因が分かれば、たいていは元に戻せます。
原因1 パイルが寝ている
タオルの表面に立っている輪っかを「パイル」といいます。ふかふかの正体はこのパイルで、水を吸うのも空気を含んで柔らかいのもパイルの働きです。
洗って脱水すると、パイルはぺたんと寝ます。そのまま乾かすと、寝た形のまま固まってしまう。これがごわごわの正体です。繊維そのものは無事なので、立ててやれば戻ります。
原因2 柔軟剤の使いすぎ
柔軟剤は繊維の表面を薄く覆うことで、なめらかな手ざわりをつくります。ところが同じ膜が水の通り道をふさぐので、使いすぎると吸水性が落ちます。
そして吸水が落ちたタオルは、水を弾いて表面に残すため、拭き心地が悪くなる。「硬くなった気がするから柔軟剤を足す」と、かえって悪くなるという逆の流れが起きます。
質のよいタオルは、パイルそのものが柔らかさを持っています。柔軟剤は少量で十分か、使わなくても構いません。
原因3 洗濯機に詰め込みすぎ
洗濯物が多すぎると、水と洗剤が行き渡らず、汚れも洗剤も残ります。タオル同士が強くこすれ合ってパイルも傷みます。
容量の7〜8分目までにすると、洗い上がりが変わります。
戻し方
順番に試してみてください。多くの場合、最初のひとつで戻ります。
- 干す前に、数回強く振る。寝ていたパイルが立ち上がります。洗濯機から出したあとと、干す直前の2回振るとより効果的です。
- 柔軟剤を減らす、または一度やめる。数回洗ううちに膜が落ちて、吸水性が戻ってきます。
- 乾燥機を短時間かける。回転しながら乾かすとパイルが立ちます。長時間の高温は生地を傷めるので、短めにかけて残りは自然乾燥に。
- 洗濯機の量を見直す。詰め込みすぎていないか確認してください。
それでも戻らないときは
上のどれを試してもふかふかに戻らない場合は、パイルそのものが摩耗している可能性があります。繊維が短くなってしまうと、立てても元には戻りません。
タオルの替えどきについては、こちらでご説明しています。
そもそも、ごわつきにくいタオルとは
パイルの密度が高く、吸水性の高いタオルは、水をよく含むかわりに乾かし方の影響も受けやすくなります。逆に言えば、正しく干せば長くふかふかが続きます。
マツイタオルの今治タオルは、水に浮かべて1秒で沈む吸水性です(今治タオルの認定基準は5秒以内)。その理由と、吸水性を保つ扱い方については、こちらにまとめています。