
新しいタオルを一度洗ったら、洗濯機のフィルターに白い綿ぼこりがたまっていた。黒い服に細かい糸がついた。そんな経験はないでしょうか。
これは毛羽落ちといって、新品のタオルには必ず起こることです。不良品ではありません。
なぜ出るのか
タオルの表面に立っている輪のことを「パイル」といいます。ふかふかの手ざわりも、水を吸う力も、このパイルの働きです。
パイルは糸を織り込んでつくります。その工程で、どうしても糸から外れた短い繊維が生地の中に残ります。裁断や縫製でも出ます。これが洗濯のときに出てくるものの正体です。
つまり毛羽は、タオルが傷んで出ているのではなく、最初から中にあったものが出ていくだけです。だから使ううちに必ず減ります。
毛羽が多い=品質が悪い、ではありません
むしろ逆のことが起こります。パイルが長く、ふっくらしたタオルほど毛羽は出やすい。糸をゆるく撚って空気を含ませているタオルも同じです。
手ざわりの良さと毛羽の出やすさは、同じ理由から生まれています。薄くて硬いタオルは毛羽が少ないかわりに、ふかふかでもありません。
いつ落ち着くのか
目安は洗濯3回から5回。そのあたりから目に見えて減り、10回も洗えばほとんど気にならなくなります。
最初にやっておくと楽なこと
- 使う前に、単独で1〜2回洗う。ほかの洗濯物に毛羽がつくのを防げます。同じ色のタオル同士なら、まとめて洗っても構いません。
- 洗う前に、外で数回振る。表面に浮いている毛羽が先に落ちます。
- 乾燥機を短時間かける。回転する間に余分な毛羽が落ち、フィルターにまとめて取れます。長時間の高温は生地を傷めるので短めに。
- 濃い色の服と一緒に洗わない。最初の数回だけの話です。
なお、使う前に一度洗うことには別の利点もあります。織り上げたタオルには糊が残っていて、洗うと落ちて吸水性が上がります。最初の一回は、毛羽対策と吸水の両方のためです。
つくる側でも、減らしています
毛羽は避けられないものですが、工程で減らすことはできます。たとえば Lumiere(リュミエール)は、通常よりたっぷりの水で洗い、不要な毛羽を落としてから仕上げています。
それでもゼロにはなりません。ゼロにしようとすれば、パイルを短く硬くするしかなく、それでは手ざわりが失われます。
最初の数回だけのことです。落ち着いたあとのタオルが、本来の姿だと思ってください。
スタッフから
新品のうち、3回くらいはタオルだけで洗うほうが安全です。それを過ぎれば、うちではタオルと洋服を一緒に洗っていますが、服に毛羽がついて困ったことはありません。
マツイタオル スタッフ 松井