タオルはいつ日本にやってきた?タオルの始まり~日本編~

今や、私たちの生活に欠かせないタオル。でも考えてみると、日本には昔から手ぬぐいというものがあり、それをタオルのように使っていたはず。タオルは一体、いつ頃から使われ始めたのでしょうか?今回は、タオルがいつ頃日本に持ち込まれ、どのように普及していったのかをご紹介いたします。

 

■日本にタオルがやって来たのは明治5年

タオルは、日米修好通商条約(1858年)が結ばれて以降、欧米からやって来た外国人、または欧米を訪れた日本人によって日本に持ち込まれたと言われています。日本に公式にタオルが入ってきたとされるのは明治5年(1872年)。大阪税関の諸輸入品目というものに「浴巾手拭2打、7円60銭」と記録が残っているのが最初のようです。イギリスから輸入された綿タオルは、それまで一般的に使用されてきた手ぬぐいよりも厚みがあり柔らかく、暖かかったため、当時は一部の人に首巻きとして使用されていたようです。首に2回巻き付け、前で結んで留めるのがハイカラな姿とされていたのだとか。今の感覚からすると意外ですが、おそらく当時は、そのような使い方もされるような高級品だったのかもしれませんね。

■日本国内で機械によるタオル生産が始まったのは明治20年から

明治13年(1880年)頃に、大阪のメリヤス業者である井上伊八の妻、コマが、手織り機を使用して、緯糸と一緒に細い竹を織り込み、後で引き抜くことで輪奈(わな)というループを作ることに成功しました。この、タオルで言うパイルの部分がある織物のことを「竹織」と呼び、他の地域でも同様の方法でこのような布が生産されるようになりました。

明治20年(1887年)に、佐野村(現在の泉佐野市)の白木綿業者である里井圓治郎が、テリーモーションと呼ばれる機械での製織に成功すると、播州、今治をはじめとする国内各地で次々と機械によるタオル生産が行われるようになりました。明治時代の半ばから後半、大正時代にかけて日本国内でもタオルが一般的に使われるようになり、昭和の初め頃には、浴用タオルやバスタオル、パジャマ、ガウンなど、今の私たちが目にするような各種のタオル製品が生産されるようになったのです。

 

いかがでしたか?

フカフカのタオルに顔を埋めることができるのも、もしかしたら昔の人々が情熱を持って、タオルを日本に広めてくれたからかもしれませんね。洗面台やキッチンでタオルを使う時、そんなタオルにまつわる先人たちの偉業について、時々、思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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